初期編(~妊娠4ヶ月まで)はこちら。
中期編(妊娠5~7ヶ月)はこちら。
後期編(妊娠8ヶ月~)はこちら。
出産当日
出産までの状況
34週0日深夜(つまり34週1日早朝)に、8〜10分間隔で規則的にお腹が張るようになってNST。
リトドリン追加服用・張り止めの点滴も開始。
NSTから、2番(右の子)の心拍が落ち気味とのことで診察へ。
エコーの結果、やはり右の子(♂)の成長が良くなく羊水も少ないとのことで
点滴で張りを止めて時間を稼ぐよりも、もう取り出してしまった方が良いのではないかということ。
NICUの受け入れ状況の確認が必要とのことで、朝になってから結論を出すことに。
(この時点で朝5〜6時くらい)
その後、8時半には方針決定して昼に手術することに。いきなりすぎて全然実感がわかない!
緊急帝王切開
実感もわかないまま、あれよあれよという間に準備が進んでいった。
まず病室の移動。車椅子に乗るかと思いきや、ベッドごと運ばれてびっくり。
病室の移動後は手術着に着替えたり家族に連絡したりしているうちに
あっという間に予定時刻に。全然実感わかなーい!
そのままベッドごと手術室まで運ばれる。
帝王切開の手術は、始まってからあっという間に赤ちゃんが出てくると聞いていたけれど
麻酔がなかなか入らなくて開始に手こずったようだった。(私の姿勢が悪かった?)
麻酔の針を入れる工程がすごく痛かったのと、
麻酔直後に血圧がめちゃくちゃ下がって(よく覚えてないけど上が50台になっていた)
一瞬だけ頭がぐわんぐわんした以外は特にしんどいところはなかった。
手術開始後はスムーズに進み、あっという間に2人とも取り出されていた。
1人目と2人目の時間差がほんの数十秒で、
出生時刻が全く同じだったのはびっくりだった。
2人ともとりあえず泣き声は聞こえて、顔も見せてもらえたのでひとまず安心。
子供たちは処置を受けるためにすぐにNICUへ。
そのまま私は手術台で後処置。
先生方も赤ちゃんを取り上げた後は少しリラックスするのか、
少し雑談しながら作業しているようだった。
(雑談できるくらい安心していい状況なのね、と思うと少しホッとした)
手術後はまたベッドごと運ばれてもとの病室へ。
この時点でもうすでにお腹(子宮?)が生理痛のように痛くなってきていて、
手術で取り出したのに体はもう出産したと認識しているんだな、
人体ってすごいなぁー、と思っていた。
あと寒くて震えが止まらなかった。
手術当日の経過
術後は病室で痛み止め入れつつ、麻酔が切れるのを待って過ごした。
寝返りもできないくらい痛かったはずなんだけど、
これを書いている今(5ヶ月後)は全然思い出せない。
人間ってうまくできているなぁ。笑
しばらく後、小児科の先生から子供達の状況を説明してもらう。
・体重は姉2038g・弟1452g
・しばらくは点滴と経管栄養(胃のチューブ)で栄養を送る
・呼吸が時々止まりそうになるので、酸素マスクで呼吸を助けている状態
・その他は異常なし
・体重が2300g超えるまで or 在胎37週超えるまではNICU入院
元々姉1800g・弟1600g予想だったので
姉は2000gあって一安心の一方で、弟が1500g切っていることにショックを受ける。
区分上、弟は1500g未満なので「極低出生体重児」ということになるらしい。
助産師さんがNICUまで行って双子の写真を撮ってきてくれるも、この時点ではまだまだ実感湧かず。
出産後の経過
術後1日目
まずは起き上がる練習。噂には聞いていたが、痛い!!!
とは言え術後の経過は順調とのことで、相部屋に戻ってきた。
昼から食事も再開。おかゆがおいしく感じられる…
そして待望の双子との対面。
病室からNICUまで少し歩くので、この日は車椅子で連れて行ってもらう。
写真ではなかなか分からなかったが、やはり実物を見ると小さくてびっくりした。
点滴や経管栄養で繋がれている姿も痛々しく、どういう反応をして良いか分からなくなる。
看護師さんに言われるがまま、少しだけ触らせてもらって面会終了。
面会後、先生から状態の説明を受けた。
双子姉: 状態変わらず
双子弟: コットから脱走しそうなくらい元気だが、血液検査で感染症疑い(炎症)の値が出ている。
再度検査して値が上がっていたら抗生剤投与予定
この日は自分の体調がまだ優れないこともあり、あまり余計なことを考える余裕がなかった。
術後2日目
母体は病室からNICU(同じフロアの建物の端から端)までなら歩行器で歩けるくらいに回復。
安静にしていれば痛みはほとんどないが、動くと痛む。
午前中には点滴が取れ、シャワー許可も出る。シャワーに入れるとやっぱり気持ちいい!
(出産前も安静のため2日に1回しかシャワー許可が出なかったため、
毎日入れるようになったのは嬉しかった)
自分の体調が回復してきたので、子供達のことがあらためていろいろと心配になってくる。
職場への報告も気が進まなく、この日になんとかメールで報告。
メンタル最底辺。きっと何かしらのホルモンの影響もあったのだろう。
相部屋の双子妊婦さん(おそらく経過順調で予定帝王切開間近)のお腹を見て
自分(の出産前)よりも圧倒的に大きかったので凹んだり。
2人合わせて3.4kgなので、普通に考えたらこれでも十分と頭では分かっているのだけれども、
あぁ、やっぱり発育が良くなかったのだなと思ってしまった。
見ても参考にならないと頭では理解しつつも、
「極低出生体重児」「予後」のようなワードで検索をかけて記事を読みまくっていた。
ネットで記事になっているのは極端な例が多い(1000g未満で、退院後も在宅医療ケアが必要、など)。
読んではダメだと分かっていても、つい読んで不安になっていた。
今日の双子
双子姉: 点滴がなかなか入らず、点滴を何度も試した跡が痛々しい…その他は異常なし。
双子弟: 抗生剤投与の結果、炎症の値はおさまってきた。引き続き様子見。
二人ともこの日からシリンジでミルク(3時間おきに胃にチューブで直接送る)を開始。
消化できているかを確認しながら少しずつ量を増やしていくらしい。
黄疸の値が二人ともギリギリなので引き続き様子見。
術後3日目
搾乳ができるようになってきて、メンタルが少し回復する。
数mlしかとれないが、少しでも何かできることがあるのは、励みになった。
3時間おきに搾乳してNICUに届ける。0時と3時がつらい。。。
一日のスケジュールはこんな感じ。産前より、かなり慌ただしい。
7:00 起床
8:00 朝食
8:30 搾乳
9:00〜10:00 回診→終わったらシャワー
11:30 搾乳
12:00 昼食
13:00 NICU面会①
14:30 搾乳
15:00 おやつ
16:00 NICU面会②
17:30 搾乳
18:00 夕食
19:00 NICU面会③
20:30 搾乳
21:00 消灯
23:30 搾乳
2:30 搾乳
5:30 搾乳
そしてこの日から産後食はじまる。
豪華でびびる。品数も多い!
産前のあの白米が多すぎるメニューは何だったんだ!!
ありがたい一方、忙しすぎて味わう余裕がない。笑
今日の双子
双子姉:
・ミルク(シリンジ投与)量が増えた(4ml/回→8ml/回)
・体力はありそう。35週くらいから口でミルクを飲む練習ができるかも、とのこと
・結構暴れん坊らしい(看護師さん談)
双子弟:
・酸素マスクを外すことができた。様子を見ながらつけたり外したりする予定
二人とも黄疸が出てきたので、この日から光線治療開始。
術後4日目
搾乳の合間にNICU面談や双子の入院手続、退院指導。日中は慌ただしい。
この日はお祝い膳。産後食同様とても豪華でおいしかった。
産科専門病院から総合病院に転院した時点で食事は期待していなかったが、いい意味で予想外だった。
搾乳は10ml弱くらい取れるようになってきた。
まだとれる量が少なくプラスチック製のシリンジに回収している。
このシリンジ、普段大学で実験に使っているものとほぼ見た目が変わらないので
仕事に戻ってシリンジ使うようになったら搾乳のことを思い出しそう。笑
胸が少し張ってきて痛い。
今日の双子
双子姉:
・ミルク量は15ml/回
・酸素マスクは外したりつけたりしながら(完全に外せるようになるか)様子見中
・口からミルクを飲む練習が始まる
・口から飲むミルク量が増え、点滴の必要がなくなれば抱っこできるようになるらしい
(結局、抱っこできるようになったのは私が退院した後だった)
双子弟:
・ミルク増量中
・酸素マスクの種類が姉と違うので、口からミルクを飲む練習はマスクが外せるようになってから
(送っている酸素の圧が高いので、マスクをした状態では口からミルクが飲めないらしい)
黄疸の光線治療はいったん終了して様子見。
術後5日目
傷跡の痛みは安静にしていればほとんど感じなくなってきた。
子宮の戻りも順調のようで、母体の回復はスムーズな方らしい。ありがたい。
しかし妊娠中期に悩まされた足の付け根の痛みが少し再開。
早めに対策しないとこれはまずいぞ。。。
搾乳はシリンジから哺乳瓶にステップアップ。まとまった量絞れるようになると楽しい!
胸の張りも解消される。
いろいろ慣れてホッとしたのか、そろそろ寝不足がしんどくなってくる。
今日の双子
双子姉:
・鼻の酸素マスクはつけたり外したりして様子見ているが、外すと呼吸がはやくなる。
そのため、酸素マスクは外さず徐々に酸素の流量を下げていく作戦に変更
・ミルク増やしは順調。今日は全部口から飲めるようになっていた。
(昨日は一部口から、残りは胃のチューブに流していた)
・ミルク増やしながらだんだん点滴の流量を下げていく予定
双子弟:
・酸素マスク外しはむしろ弟のほうが順調。(はずせる時間が延びている)
引き続き、つけたり外したりして慣らしていく予定
・炎症の値は下がってきているので、ぼちぼち抗生剤も終了
術後6日目
傷跡の貼られていたテープはがされる。かゆい…
搾乳も手絞りから搾乳機にステップアップ。
退院後、(NICUに母乳を届けるために)自宅にも搾乳機が必要であることに気づき慌てて購入。
本当に使うのかわからなくてギリギリまで購入を迷っていたが、結局めちゃくちゃお世話になった。
そして産後の体重測定。出産直前から6kgしか減っていなかった。(妊娠前+10kg)
体重が増えても双子だからと思って喜んでいたが、
結局赤ちゃんにはあまり栄養がいってなかったんだと実感。。。
変なスイッチが入ってしまい、しばらくメソメソする。
今日の双子
双子姉:
・順調にミルク増量中
双子弟:
・酸素マスクを外す時間は順調に伸びている
・ミルクも増量中
術後7日目
双子の入院手続き等で怒涛の書類ラッシュ。忙しい。
今日の双子
そろそろ双子の個性がわかってきた頃。
双子姉:
・昼はミルク飲んで爆睡しているが夜は暴れてるらしい。夜型ワイルド系女子疑惑
(この予想は見事に当たり、双子退院後数ヶ月は夜なかなか寝なくて苦労することになる)
・点滴の量は順調に減っているが完全に外れるのは来週くらいの予想
・黄疸はまた引っかかったので光線治療再開
双子弟:
・全体的におとなしめ(顔もおっとりしていそうに見える…)
・あと数日したら口からミルク飲めるかも
・黄疸は今のところOK
母退院後の経過
私の退院後は、NICUに面会で通いつつ体重が2300g超えるのを待つ日々。
特に大きなトラブルもなく、姉は生後12日目・弟は生後15日目に点滴が外れて抱っこできるように。
入院中は母親(私)しか面会できなかったが、退院後は夫も一緒に面会できることに。
コロナの影響もあり、3日に1回ペースでしか面会できなかったけれど
面会のない日は3日に1回ペースでオンライン面会の機会も設けてもらった。
連日3時間おきの搾乳で睡眠不足+産後の体調不良で数週間はしんどかったので
このスケジュール(毎日対面の面会でない)で結果的に助かっていた。
退院して即育児開始している世の中のママさん方、本当に尊敬する!
その後、姉は生後31日目・弟は生後39日目でNICU卒業。
体重差があったので同時に退院、とはいかなかったけれど
これも徐々に育児に慣れるという意味ではかえって良かったのかもしれないと思っている。
まとめ
- 妊娠当初は一人だと思っていても、途中から双子と判明することがある。笑
- 途中が順調だからといって何が起こるか分からないのが出産
- 産科と小児科の先生と看護師さん助産師さんにはめちゃお世話になった。マジで給料あげてほしい
もちろんNICU退院後が育児本番で、
なかなか母乳を飲んでくれなかったり、寝不足だったり、保育園がなかなか見つからなかったり
現在進行形でいろいろと奮闘中。また時間を見つけてここにも書き残しておきたい。
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